
本日の医療用語解説はケモについてです。
ナースの中では当たり前の用語でもあり、
「今日の入院さん、ケモ入院だからね〜」
とか
「本日のケモは3名になります。」
など普通に申し送りなどで使われるワードなので、必ず覚えて置いてくださいね。
ケモは化学療法のこと
ケモとは化学療法、主に抗がん剤治療のことを言います。
癌になるとこの化学療法をすることがとても多く、今や2人に1人が癌になる現在では当たり前の治療法といえます。
ケモは重大なリスクがある
なんだ~化学療法のことなのね。わかったよ!
なんて軽いものではありません。私はケモの担当になるのが本当に嫌でした。そのリスクが大きすぎるからです。
副作用の怖さ
皆さんも習いましたよね。抗がん剤の副作用。
- 脱毛
- 吐き気・食欲低下
- 骨髄抑制
などなど薬剤によってさまざまな副作用が出現するため、ケモを学ぶ際は詳しく書いてある参考書を1冊は用意するようにしましょう。
私が使ってよかったのはこれです!2018年の最新版で、新しい薬剤にも対応しています。
血管外漏出の怖さ
抗がん剤は内服のものもありますが、基本的には点滴で血管から体内に入れます。
要は癌をやっつけるための薬剤なので、ナースならその作用・副作用を知っているとは思いますが、遺伝子・細胞レベルで悪性な癌はもちろん正常な細胞まで壊していくのがこの抗がん剤の役割なんですよね。
つまり患者は抗がん剤をいれることにより、ねらった細胞を壊していくことになります。
血管内に入れることでそれを標的の細胞まで届けるわけですが、もしそれが血管外に漏れてしまったらどうなるでしょうか?
そう、壊死するんです。
実際に漏れて壊死寸前のような人を何人も見てきました。腕が真っ黒になって、元には戻りません。
それは観察を怠った看護師の責任です。
だから私はケモの患者を受け持つのが怖くて怖くて仕方がありませんでした。
患者はまさかこんな事態になるとは思ってもいませんから、普通に食事をしたり、トイレに行ったりします。
そして、「あれ?」と気づいた時にはすでに遅かったというケースが多いんです。
実際には薬剤の種類によって「イリタント」と呼ばれる、壊死要注意薬剤や、そこまで心配しなくていいものまでさまざまな薬剤があります。
ですので患者が使用する薬剤はどんなものなのか、副作用で出やすい症状は何かをよく理解して看護していくことが重要です。
みなさんもケモを学ぶ機会があったら、重要なリスクと観察ポイントをよく理解して看護するようにしてくださいね。
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