
今回は久しぶりに医療用語テキトー解説コーナーです。
- DM(ディーエム)
- BS(ビーエス)
この二つの単語はかなり関連していて、一緒によく使われます。
そして看護師では基本中の基本の用語なので、新人やプレナースの方は必ず覚えて下さいね。
DM(ディーエム)は糖尿病、BS(ビーエス)は血糖値のこと
DM:diabetes mellitusの略になります。糖尿病患者は予備軍を入れると日本国内に400万人以上もいるとされる生活習慣病ですよね。
そのため、私たちナースもDM持ちの患者さんとかかわる機会は非常に多いです。
そして一緒に付きまとうのは
BS:blood sugar
つまり血糖値のことです。
DMでBS6検の指示
が出た場合には、ナースが取るべき行動は1日3回の食事の前後6回の血糖値測定を実施するということになります。
血糖値測定の時間とは
血糖値を測るには、食前が基本です。
血糖値測定の指示には基本的に
- BS3検
- BS6検
があり、3検だと食前の血糖値のみ、6検では食前&食後2時間血糖を測定することになります。
つまり時間で予定を立てるとしたら
7:30 血糖測定
8:00 朝食
10:00 血糖測定
11:30 血糖測定
12:00 昼食
14:00 血糖測定
17:30 血糖測定
18:00 夕食
20:00 血糖測定
こんなスケジュールになります。
かなり頻回にBSチェックをしなければならず、BS6検があるとタイマーを使用したりして忘れないように工夫して行動することが重要です。
BSチェックのポイント
血糖測定のポイントは
- 毎回同じタイミングで測定すること
- 消毒の方法
- 血を絞り出す方法
があります。
毎回同じタイミングで測定する
私は上記のスケジュールに食事30分前を食前の血糖測定の時間としましたが、また違うナースが食事直前に血糖測定をしていたら毎回同じタイミングで測定しているということになりません。
時間がずれれば、血糖値も変動しているため
- 血糖値を評価する医師に適切な血糖値の変動が伝わらない
- インスリンのスケール打ちに影響する
というデメリットが考えられます。
医師は看護師の測定した血糖値の記録を見て、
- インスリンの量は適切か
- 血糖コントロールが出来ているか
などを定期的に評価しています。
ですので、病棟全体で血糖測定の時間のルールがあると思いますので、統一したBSチェックを実施するようにしましょう。
また患者によっては測定したBSの値に応じてインスリン投与の量を決めるという方法(インスリンのスケール打ち)があります。
食後血糖が200以上ならノボラピッド 2単位追加
300以上 3単位追加
このような指示がでることがよくあります。
測定した血糖値が200をこえていた場合には、さらにインスリンを追加で注射しなければいけないということになります。
しかし血糖値は時間で変動するものなので、測定の時間が30分でもずれれば血糖値も変動します。それによって患者に投与されるインスリンの量も変わってくるため、正確なタイミングでBSチェックをすることが重要です。
消毒の方法
BSチェックをする際に、採血をする指や耳たぶをアルコール綿で消毒します。
その際に看護師がやりがちなことがコレ。
- 忙しいからアルコールが乾かないうちに採血してしまう
- 忙しいからアルコールを乾かそうとフーフーする
- 忙しいからアルコールを乾かそうと手で仰ぐ
はい、これ全部だめですからね(笑)
私も新人時代先輩に注意されました。
アルコールが乾かないうちに採血してしまうと血液と混じってしまい、血糖値の値に影響が出るのは何となく想像できますよね。2、3の無理矢理アルコールを乾かすのも、アルコールが十分な消毒作用が発揮されないため不適切です。アルコールは自然乾燥させてこそ、効果があるんですよ!
血を絞り出す方法
これもナースがやりがちなんですが、採血の際に針が深く入らず、思ったより血液が出てこない場合、指や耳たぶをギューっと絞り出すようにして血液を出す方法。
軽く押して出てくる程度ならいいのですが、あまりにも無理矢理絞り出すのはNGです。
量が少なすぎると血糖測定器もエラーになりますし、凝固も早まるし、異常な測定値になりやすいです。
この量じゃだめだ!と感じたら素直に検査をやり直しましょう。無理矢理実施していいことなんて何もありませんから。
まとめ
今回はDM(糖尿病)とBS(血糖値)について、さらに血糖測定のポイント書きました。
ぜひ参考にして看護に役立ててくださいね。