
ママナースの方はそれなりに経験もあって、かなり責任感があるような世代の方が多いと思います。
いわゆる中堅クラスですね。
自分で言うのもなんですが、私自身看護学校時代にはかなり厳しく教育され、看護の基本や責任というものをスパルタ指導で身に付けられてきました。実際に同年代や同期のナースはそんな境遇の人たちも多く、昔の怖い指導者やプリセプターなどの愚痴を一緒にこぼしたものです。
しかし、今現在現場で働いてみると、
「ん?なんか違う・・・こんなんでいいの?」
と思うようなことばかりなんです。
でも今の時代はこう変わってしまったのかも・・・と凹みたくなるような、中堅看護師が現場に復帰すると抱える悩み、トラブルを今回は紹介していきたいと思います。
1・新人、若手が強い
今の若い子たち、本当に強いです。
私が単におばさんになっただけかもしれませんが、復帰後普通に
「これ知ってます?」「できます?」
と聞いてくる2年目3年目の若手ナース。
悪いけどこっちはあんたの数倍経験があるんじゃー!!!!と怒りたくなるところを抑えて、笑顔で
「大丈夫です(*´▽`*)」
といってみる自分。
そんなに自分、出来ないオーラを発しているのかと落ち込みもしました。
2年目ナースにワゴンをぶつけて、「すいません!」といってみたら
「チッ!」
と舌打ちされてみたり・・・
でも実際はこれが当たり前。
今の子たちにとって、先輩という存在は怖いとかのものではなく、単に一緒に働くスタッフ同士という関係なんだと思います。
私は新人や若手の頃は先輩が怖くて話かけることすらできなかったのに・・・
2・PCが出来る奴ほど偉そう
1の今の子たちが強いというのに関係するようなところもありますが、
パソコン(電子カルテ)が早く出来る=仕事が出来る
という評価になっているようです。
電カルもどんどん仕様が変更していきますので、復帰したては覚えるのも大変。
電子カルテの病院は当たり前!?電カルの苦手を克服するために私がやったこととは!?
そんな中必死にPCと格闘していると、あっという間に入力を終えてナースステーションに戻っている若手たち・・・おしゃべりしながらPCをカタカタしているようなしてないような・・・
でもちょっとまてお前ら、午前中のおむつ確認したか?
そんなに時間あるなら午後予定の清拭とかを今しろよ・・・
と思いながらも自分はまだ入力終わってなーい!!!!
とこんな自分が嫌になってくる病棟勤務に復帰した私でした。
昔は午前中なんてケアやら処置やらで休む暇さえなかったのに、今じゃケアを午後にするのが当たり前なのね・・・それで仕事が終わらないといって残業するのもどうなのよ。
いろいろもやもやすることも多いです。
3・知識、経験はあるのにフルタイムで働けないことで肩身が狭い
私だって無駄に経験だけはあります。中堅ナースならみんなそうですよね。そしてプライドだってあるんです。
でもやっぱりフルタイムで夜勤までしてくれているスタッフには頭は上がりません。
看護師の私が子育てと夜勤の仕事を両立出来た理由 ~育休中や復職を考えているママさんへ~
どんなに「こいつにだけはナースとして負けてない!」と感じても、自分は今の時代の夜勤のやり方も知らないし、患者の24時間を見ているわけでもありません。
「それ違うよね」と指摘したとしても、フルタイムのスタッフの方が立場が上で、今の職場では実際に経験があるのは相手のスタッフなんです。
実際に私も指摘してみたところで
「ここではみんなこうです。」
「私はこう教わりました。」
患者がベッドから床敷きマットレスの上に落ちていてもお前らそれが普通なのかよ!
患者に異常がないって言えんのか⁉
陰部洗浄って自分が洗って陰部洗浄って言うんじゃないの?
ウォシュレットがやってくれたらそれで陰洗なの⁉
と理解できないことだらけでも、それが当たり前の職場だと自分の方が変人になります。
そこで働いていくには自分が順応しなくてはいけないのが現実です。
4・新人指導は「辞めない事」が目標
ではなぜ今時ナースがこのようになってしまったのか。
あ、もちろんちゃんと自分の看護観を持って根拠に基づいた素直なナースもいますよ。
そういうナースを見ておばちゃんナースは心から安堵しました(笑)
でも私は新人教育が「辞めない」を目標になったあたりでやっぱりおかしいのだと思います。
新人が「辞めない」ために厳しく指導してくれる先輩もいなくなってしまったし、何しろ新人が間違ったことをしても、「次からは気をつけようね。」で終了しちゃっているような気がしてなりません。
私は新人時代、温罨法(湯たんぽ)に面倒だからと熱湯を入れているのを夜勤の相方の先輩に見つかり、夜中だったのに大声で
「何やってるのー!!!」
と大声で怒鳴られました。
実際にその方法は他もスタッフもやっているし、プリセプターから内緒で教わった方法でもありました。
昔はこんな理不尽なことでも、間違ったことをすれば怒られたし、本気で反省もしました。
だからこそ新人としての基本、「根拠に基づいた患者さんのための看護」というものが自然と身に付いたのだと思っています。
5・忙しいからと見てみぬふりが当たり前
今の患者さんをみると、衣類やリネンからアンモニア臭がしたり、パジャマに食べこぼしが付着していたり、朝食後の入れ歯が昼食まで口内に入ったままだったりと突っ込みどころが満載です。
「ねぇ、○○さんのおしっこ漏れてた?」
と聞くと、
「すいません、交換しといてもらっていいですか?」
と。
忙しいのはわかるよ、わかるけどさ、気づいてたんならもっと早く他の人に頼むとか、対応できることはあったんじゃないの?
今までの時間、患者さんが抱えてた苦痛はあんたのせいだよ⁉
と思う気持ちを我慢して、素直に変えてあげる自分も同類だな
と感じつつもやもやしたりします。
どうも電カルなどの業務を優先して、患者さんをないがしろにしているようにしか見えないのは私だけでしょうか・・・
6・気づけば同年代がほとんど育休中かママナース
上で書いてきたような不満を一緒に愚痴れるのはやっぱり同期ですよね!
でも10年ほどの経験があると、異動させられていたり、出産で育休中だったりと一緒に過ごすことがほとんど少なくなってしまうんです。
そしてどんどん増えてくる後輩たち・・・
本当に自分の居場所がないような気がして、「もうこの仕事辞めようかな・・・」と感じてしまうのがこの中堅時代なのかもしれません。
7・自分の立場ややるべきことを見失いがち
自分の意見を言ってみたところで、少数派過ぎてアウェーなのはわかってるし、逆に後輩達に圧倒されて若いエネルギーを浴びて疲れたり、逆に上司からは「○○委員お願いね」なんて面倒臭いことを押し付けられて、この先自分がどうなりたいのか分からない・・・
そんなもやっと感に包まれているのがまさに今の自分です。
これが世に言う中堅クラスという立場なのでしょうか?
せっかく職場に復帰したのだから、仕事を楽しみたい!そう思っているのになぜか毎日へとへとでやりがいも感じないような状況になってしまっています。
今後育休復帰やブランク後の復帰を予定しているナースの方は、こんな現実もあることをぜひ理解しておきましょう。そしてお互い自分の居場所を見つけるために、頑張っていきましょうね。
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