
皆さんは総合病院ってきくとどんなイメージがありますか?
安定して働ける、待遇がいいなどいいイメージも多いかと思いますが、実際に働いてみると大変なことも意外と多いものです。
私は総合病院勤務を長く経験してきましたが、今回は総合病院ならではのデメリットを紹介してみたいと思います。
1.異動がある
私が総合病院で働いていて、一番イヤなのがこの異動です。
異動と言っても病院内のもので、○病棟から△病棟へといったものが数年おきにやってきます。
新人ナースはもちろん対象外ですが、早ければ3年目あたりで異動するナースもいます。
何が嫌って、せっかくその病棟の雰囲気や人間関係に慣れたのに、また一からそれを作り上げないといけないと思うと本当にストレスです。そして病棟ごとに必ず厄介なお局やマウンティングナースはいるので、経験があるからと言って生意気な態度は取らないようにしましょう。
2.病気や疾患の幅が広すぎ
総合病院では、内科外科、小児科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻科などなど全身の疾患に対応するような数多くの診療科があります。
でも病棟単位になると、1つの病棟で1つの診療科と決まっているわけではないのです。
診療科の方が圧倒的に多く、病棟内に①消化器外科②脳外科③泌尿器科などと全く関係ないような疾患が割り当てられているため、広範囲な疾患の知識を理解していかなければいけません。
そのために看護師がすることといえば、勉強会です。
月1でも間に合わないくらいに勉強会が開催されます。多いときには週1とかもありました。
でもそうしないと看護を適切に実施することが出来ないのです。基本的に休日でも勉強会には参加します。しないと…いろいろな意味で大変です(笑)
3.委員会や係などのボランティア業務
例えば感染防止委員会や、記録委員会、褥瘡対策委員会、勉強会担当、などなど病院内にはさまざまな係や委員会といった運営に関する業務が存在します。
入って3年目くらいになると、そんな業務担当を任されるようになり、日常の仕事とは別でやらなければいけないことが増えます。
例えば週に1回病院すべての褥瘡がある患者さんをラウンド(見て回ること)をしたり、月に1回会議があってその資料作りを任されたりといった具合です。
でも時間内には毎日の病棟業務でいっぱいいっぱいなので、もちろん自宅に持ち帰ってボランティアでするのが当たり前になります。
大きな組織ならどこも同じなのでしょうが、これがクリニックなどの小さい病院ならこんなことをしなくても住むのかと思うと転職も考えたくなってきます。
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4.派閥がすごい
人間が多ければ、派閥も多い。
当たり前ですね。結構病棟内でも派閥が出来ています。
今までいろんな病棟をみてきましたが、どんなに人間関係が良さそうに見える病棟でも働いてみるとしっかりお局が牛耳っていてみんなそのナースに逆らえないような職場もありました。
あとは派閥でバトリ合ってる病棟とか…
人間関係については、運だと思っていたほうがいいと思います。
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5.お局が厄介
先程の派閥のこととも似ていますが、やっぱりどこにでもいるのがお局ナースなんです。
この総合病院ならではの厄介なところは、お局は上司とタッグを組みやすいという特徴があること。
お局はその部署に長くいるため、新しくそこに来た上司(主任クラスは異動が多い)はそのお局と仲良くなるケースがとても多いのです。
そうなるとあとは厄介で、お局が気に入らないナースは上司に告げ口され、ターゲットにされたり、馬鹿にされたりとかなり精神的にやられることになります。そうやってやめていったナースも実際にいました。
6.医師も厄介
総合病院内には医師もかなり多く在籍しています。
もちろん優しくてナース思いのドクターもたくさんいるのですが、中にはナースのことを馬鹿にしたり、コミュ障のドクターも少なからずいます。また面倒なのが、ナースの選り好みをするドクター。
〇〇ちゃん(お気に入りナースのこと)はいないの?
とか、ちょっとわからない知識があると
○○ちゃんに教えてもらって!チェンジ!
なんて言われたこともありました。
テメーの好みなんか知らねーよ!!!
とムカつくドクターもいるのも事実です。
7.休憩が苦痛
上で書いてきた様々なな人種が集う総合病院ですが、仕事中ならまだ我慢して仕事に集中していればいいですが、せっかく一息つける休憩時間までそのような面倒な人種と一緒になると本当に苦痛です。
嫌なら一緒に食べなければいいじゃないか
と思うでしょうが、休憩場所が1つしかないところも意外と多いんです。
休憩時間がかぶったらもう嫌でも一緒みたいな。
嫌で車で食べているナースもいるようですが…
休憩時間くらいゆっくりしたいですよね。
8.なぜか常に人員不足
毎年毎年春には大勢の新人ナースが入職してくるにもかかわらず、常に人手が足りずヒーヒー言っている現状があります。
なんでこんなに人が足りないんだろう…?
総合病院は産休育休が取りやすく、新卒3年目くらいになるとかなりのナースが結婚、出産コースに入りがちなのが1つの理由です。そうすると実際に働いているナースが少なくなって、現場が大変になっているのだと思います。
でも結婚、出産、育児がしやすいのはナースにとってうれしいことでもありますよね。
私も子育てを経験していますが、大切なのは職場やスタッフを気遣う気持ちです。
お互いを思いやりながら気持ちよく仕事ができるようにしたいですね。
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9.研修が多い
院内研修といって、疾患の勉強だったり院内で起きたインシデント報告などを研修会と称してスタッフが集う機会がとても多いです。
しかも全員出席などといった研修も意外と多く、欠席するとレポート提出なんていう罰則も。
もちろん業務の時間外です。
このような研修が多いのも総合病院の特徴です。
10.何かを目指さないといけない雰囲気
ある程度経験を積んでくると、上司から面談などで
「あなたは将来のことをどう考えてるの?」
なんて聞かれたりします。
そして、主任クラスを目指すなり、認定看護師を目指すなど、病院にとって有益なキャリアアップを目指すことを半強制的に強いられてくるのです。
私のようにずっとペーペーの下っ端で働きたいナースにはちょっときついですよね。
私は子供との時間も大切なので、今の所キャリアアップを望んではいません。
キャリアアップを希望しているナースにとってはそのための研修のサポートなどもあるため、総合病院勤務はおすすめだと言えます。
まとめ
総合病院のデメリットを書いてみました。
総合病院は新人が初めて看護師としてスタートする定番の職場ですよね。
働きやすい職場でもありますが、少し経験を積んでくると自分に向いている向いていないということがわかって来ます。
そうした時にまた自分に合った職場を見つめ直してみましょう。
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