お久しぶりです。適当ナースのさやみんです。今回も医療用語解説シリーズいきますね!
今回は、「あいうえおチップス」です。
お菓子みたいなおバカみたいな名前ですが、これは救急医療でとても重要な判断材料になるものです。
緊急で運ばれてきた患者さんのことを何も知らない状態で、私たち医療者がバイタルや身体状況を判断する場合、特に意識障害をアセスメントする際にこのあいうえおチップスがとても重要な役割を果たしてくれるのです。
あいうえおチップスとはアルファベットに当てはめた意識障害判断の項目
救急患者を診る時には、ジャパンコーマスケール(JCS)や、グラスゴーコーマスケール(GCS)といったスケールでその患者さんの緊急度や意識レベルを判断していくことになりますが、実際に意識障害を起こしている患者のアセスメントの際にこの「あいうえおチップス」が活用されることになります。
あいうえおチップスはAIUEOTIPSの9項目の判断項目であり、以下の内容となっています。
あいうえおチップスの項目
英語表記 | アセスメント項目 | |
A | Alcohol | アルコール |
I | Insulin(hypo/hyper-glycemia) | インスリン・低血糖 |
U | Uremia | 尿毒症 |
E | Encephalopathy・Electrolytes | 内分泌疾患・肝性脳症 |
O | Opiate or other overdose、decreased O2 | 薬物中毒・低酸素血症 |
T | Trauma、Temperature | 外傷・体温異常 |
I | Infection | 感染症 |
P | Psychogenic、Porphyria | 精神疾患 |
S | Seizure、Shock、Stroke | てんかん・ショック・脳卒中 |
このように9項目のさまざまな視点から患者をアセスメントしていくことで、意識障害の原因を判断するツールとなるわけです。
あいうえおチップスが活用される場面での看護師としての役割
看護師は医師がの診断をもとに医師からの指示を適切にかつ迅速に行う必要があります。
また医師がすべて判断をするから、ナースは何もしなくてもいいというわけではありません。
緊急時のアセスメントを看護師も適切に理解し必要な処置や検査の予測を立てて、医師が指示しそうなことを早めに予測し、それらを準備しておくことも重要な役割となります。
出来るナースはこの予測と行動力が違うわけですね!
[char no=”6″ char=”ひよこナース”]さやみんはできるの?[/char]
[char no=”5″ char=”さやみん”]わ、わたしは救急は苦手で・・・まぁ別にいいじゃない![/char]
救急の現場では看護師の観察力が必須!!!
救急医療の現場では医師の指示をもとに検査や処置を迅速に行うのはもちろんですが、それと同時に患者の観察も重要になってきます。
緊急の患者さんは状態があっという間に変化しやすく、また以前の情報が何も無いため、どのような既往歴があるかなどが全く分からない状態での処置となります。
医師は診察や診断、治療に専念している中で、看護師は全身状態をくまなく観察し、気づいたことや状態の変化を医師に報告していくことで、それが診断の手がかりになることだってあるのです。
そのため看護師は医師の指示をもとに、迅速に準備や処置をするスキルと、患者の観察をするアセスメント能力といった高度な知識と技術が必須になります。
救急医療というと、ドラマのようでとてもかっこいいイメージがありますが、現場では想像以上の負担や緊迫感、ストレスの中でスタッフたちは走り回っているのが現状です。
ぜひ、救急医療を目指したいと感じたら是非参考にしてみてください。
救急以外の看護師はこれらを覚えなくてもいい?
私は慢性期の病棟勤務だから大丈夫~♪
なんて考えていると痛い目に合いますよ!
慢性期といっても、高齢者の意識障害は脳梗塞や脳出血といったものや糖尿病の進行によるも多く、これらの患者は基本的に急性期が落ち着けば慢性期病棟で治療や療養をすることとなります。
その際に入院時のカルテ記事が読めないと痛いことになりますよ・・・
ぜひここで覚えていってくださいね(^^♪